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ちょっとハッピーでもない気分を抱かえて
日本に帰る飛行機に乗るために
チェンマイ空港にやってきました。
チェックインして
出国手続きをして
待合ロビーに入った途端に
滑走路の向こう側全部
とてつもなく広いアジアの空が視界全部に飛び込んできました。
まるでぼくのために待っていてくれたかのように
この空に会うために
ぼくはここにきました。
ありがとう
どこまでも広がる続く
長い長い雲
青と白とグレーとゴールドと赤の輝き
あなたにあえてありがとう
ぼくのちいさなもやもやも水蒸気と変わり
大きな雲になって吸い込まれて行く広がりは
宇宙へと未来へと永遠へと続きます。
いま、ここであなたにあえてありがとう
ずっとまっていてくれてありがとう
旅をしていると
ごくごくたまにですが
完璧な風景、と言うのに出会います。
それは本当に何気ない風景なんですが
神様が特別に用意していてくれた素敵な時間と空間です。
何がどう完璧なのか、と言うのはとても言葉に表しにくいのですが
全体の空間全てに調和が取れた風景といいましょうか?
風景から全てのメッセージが聞こえてきます。
それも言葉ではなくて
自分の心に直接届くようなメッセージです。
そこからは風景との対話が始まり
いつしか自分も風景ののなかに取り込まれています。
今までほんの何回かそういう風景に出会ったことがありました。
そして今回いきなりまたその風景に出会いました。
それはほんのほんの個人的な小さな体験で
取るに足らないような出来事ではありますが
ぼくにとっては今年1番の大きな出来事であったような気がします。
この風景を思い出せばあと
何年も生きてゆくだけのチカラを
得たような気がしました。
これからもっともっと風景と出会うために
旅を続けようと思いました。
旅は距離や時間に束縛されません。
例え毎日の通勤列車でも
散歩でも、自分が旅だと思えはそれは立派な旅です。
いつも通りの日常を超えるものを読み解く行為が旅だと思います。
旅とはとても主観的で個人的で
まったく誰の束縛もない自由な気持ちと行動です。
毎回2ヶ月ごとにタイに行って
ほぼ同じ行程を同じような時間を費やして
日本に帰ってきますが
毎回内容は想うこと感じることは全然違います。
旅によってぼくは生きるチカラをいただいているような気がします。
こうやって旅に出させていただくことにとても感謝しています。
そうしていただいたそのチカラで
全体の幸せに貢献できますよう祈り、行動します。