シャンバラなブログ

シャンバラな日々のお仕事以外の旅やつれづれをつづります。

朗読会 4月27日火

今日読まれた本
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象工場のハッピーエンド 村上春樹
シチューはさめたけど きむらゆういち
雪屋のロッスさん  いしいしんじ
きつねの森 安房直子


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夕焼けの国 今江祥智
かみさまのおはなし 古事記の絵本
良寛漢詩
カラシニコフ 松本仁一
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今日の朗読会のテーマは

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ローフードカラシニコフでした。

最初からテーマを決めた訳ではなくて、
話をしているうちにそうなってしまったのです。

ローフードというのは
火を通さない料理のことで
先日のつなぐるフェスでも出店されていた
わらっぱ」さんの料理です。
ヴェジタリアンが普通の料理に思えるくらい(普通の料理なんですが^^)
もっともラディカルな料理だと思いました。
読んだ本の間に
みんなで感想を言い合うのですが
何故か最終的にローフードに行き着いてしまうのです。
食べ物って普通火を通して調理するじゃないですか?
それを火を通さないってどういうこと?
それで普通に生きて行けるの?みたいな素朴な?がいっぱいです。


4人が順番に2回ずつ詠みました。
一巡目は童話風なお話で
2番目はちょっとそこからハードコアになり
最後のカラシニコフ
重もーい空気に包まれました。

カラシニコフという銃は耐久性にすぐれ
もっとも壊れにくく子供でも扱えるという点で
アフリカの少年ゲリラ兵に使われています。
少年ゲリラ兵といっても
無理やり拉致してきた子供を銃で脅して
ゲリラに仕立て上げるのです。
子供は大人よりも従順で洗脳しやすく
簡単に殺人マシーンにされてしまいます。
そうしてアフリカの多くの国では
少年兵によって殺戮が続いています。
それで使われる銃がカラシニコフAK-47なんです。
今世界に一億丁がでまわっているそうなんです。
一億丁ですよ。

カラシニコフは1年手入れしなくても
砂漠でも雨に濡れても壊れない銃なんです。
数週間のトレーニングで子供でも扱えるAK-47ってどんな銃ということから
作者は発明者のカラシニコフに会いに行き
アフリカで数々の失敗国家の取材に訪れます。
南アフリカ、シエラレオネ、そうしてソマリアソマリランド
ソマリアではAK-47で武装した用心棒を6人雇わないと
外国人にとっては危険なのです。
タンカーを狙う海賊が国際問題になっていますが
あれは全部ソマリアの漁師が海賊になったのです。
すべては失敗国家と国際社会の見てみぬふりから来ています。

日本でも自衛隊、警察をあわせると何十万丁の銃があるそうですが
銃で問題が起きないのはそれが正常にコントロールされているからです。
軍隊と警察に給料を払わない国の国家は崩壊する。
崩壊した国家は数十人のゲリラ部隊で転覆できる。
これがアフリカで内戦がなくならない原因です。
そしてそれによって悲劇の連鎖が起きています。


同じアフリカでも
内戦状態から自らの手で武装解除を成功させ、平和を手にした
ソマリランド、という自治区があります。
その例を出して最後に希望の光を投げかけてその本は終わっていました。


もちろん全部は朗読しませんでしたがとても考えさせられました。

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http://www.amazon.co.jp/%E3%82%AB%E3%83%A9%E3%82%B7%E3%83%8B%E3%82%B3%E3%83%95-%E6%9D%BE%E6%9C%AC-%E4%BB%81%E4%B8%80/dp/4022579293


片やローフード、片やカラシニコフ
しかしどちらも今のこの世界なんです。
そしてそれを受け入れていかなければならないのだと思います。

帰りのクルマの中でいろいろな思いが
頭をめぐりました。
今日読まれたいろいろな物語が
渦巻いています。

人間てすごいし、人間て残酷です。
でも人間が大好き。

朗読会も、私個人的にはとっても大好きです。
2ヶ月に一度のペースでちょうどいいです。